南無とはなにを意味するか知っていますか?


南無妙法蓮華経 や 南無阿弥陀仏
といったお題目の「南無」ってどういう意味か知ってます?

「全面的に信頼します」っていうことだそうです。

例えば、時代劇などで、お坊さんが道端で亡くなっている人へ「南無」と手を合わせるようなシーンを見て、私は「弔い」だとばかり思っていたのですが。
本当は「この方がどんなに悲惨な亡くなり方をしたとしても、これが全体性において完全完璧な出来事であるということを私は信んじます」というニュアンスを表すのだそうです。

だから南無妙法蓮華経は「妙法蓮華経の教えを信頼します」
南無阿弥陀仏は「阿弥陀様を信頼します」という宣言なわけですね。

それを知ってから、私はあらゆる「心揺らされる」出来事に出会うたび、心の中で「南無」と唱えます。

思わぬ事体に思考も感情も巻き込まれて、あたふたすることがあっても、すべては必然。完璧。
ここへ立ち戻れれば不思議と落ち着きます。

人生は川の流れのように(なんかの歌みたいね笑)絶えず流れ変化しつづけ、そして大いなる源である海へ戻るための舟旅のよう。
穏やかな時もあれば、霧にまかれて自分がどこにいるのか分からなくなったり、

激流に巻き込まれるときや、美しい景色に出会うこともあるでしょう。

いずれの時も絶対に留めておくことはできません。

いい時は「これがいつまでも」と願いますが、必ず過ぎ去っていきます。だからこそ「その時」を精一杯味わって、感謝して手放していこう。

苦しい時は「これが永遠に続く」という錯覚に陥りがちだけど、それすら必ず過ぎ去ります。
こういう時に私は「南無」「南無」と唱えながら静かに時が過ぎるのを待ちます。
大丈夫。この流れはちゃんと海へと続いているんだからさ。

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